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どうする?父親の育児休業

1.育児休業ってどんな制度?

近年、「男性の育児休業」が注目されるようになりました。育児休業とはどのような制度なのでしょうか?
育児・介護休業法については【情報編】IIを、経済的支援については【情報編】IIIを参照してください。
なお、急速に進行する少子化を踏まえ、育児や介護を行う労働者の仕事と家庭の両立をより一層推進するため、育児・介護休業法が改正されます。公布の日(平成21年7月1日)から1年以内の政令で定める日から施行されます。育児・介護休業法の改正ポイントはP35をご参照下さい。

性別を問わず、育児休業は誰でも取得できる

育児休業は、女性だけでなく、男性も当然取得できます。育児・介護休業法では、「子が1歳に達するまでの間(子が1歳を超えても休業が必要と認められる一定の場合には、子が1歳6か月に達するまで)、育児休業をすることができる」と定められています。「一定の場合」とは、「保育所への入所を希望し、申込をしたが入所できない場合」、「配偶者が養育する予定だったが、病気等により子を養育することができなくなった場合」をいいます。会社に制度がなくても、要件を満たした社員が申し出た場合、会社はこれを拒否することができません。申し出は、休みたい日の1か月前までに、必要事項を書いた書面を提出して行います。
なお、企業によっては、「子どもが満3歳に達するまで取得できる」など、法律を上回る内容の制度を定めていることもあります。あなたの会社の制度がどうなっているか確認してみてください。

妻が専業主婦の場合や、妻が産後休業中でも、産後8週間までは夫も取得できる

労使協定を締結して、妻が専業主婦の場合や妻の育児休業中は育児休業の対象としないと定めている場合があります。ただし、協定があっても、産後8週間までは取得できます。
この「労使協定による専業主婦(夫)除外規定」は育児・介護休業法の改正により廃止されることとなっており、その他にも男性が子育てをできる働き方ができるような制度が設けられることとなっています。

休業中は、各種経済的支援がある

育児休業およびそれに準ずる休業(以下「育児休業等」)により無給になった場合でも、育児休業給付金などの所得補償や、社会保険料の免除などの経済的支援があります。または自治体から奨励金の支給があったり、会社から支援金が支給されるケースなどもありますので、確認してみてください。1年の大半を育児休業し、年収が103万円以下になる場合、配偶者の扶養控除対象者とすることができます(育児休業給付金は、税法上では収入とみなされません)。

2.どんなタイミングで、どのくらいの期間取る?

父親が育児休業を取得する場合、どのようなタイミングで、どのくらいの期間取るか、それぞれの家庭の事情や、会社の制度等を勘案して検討する必要があります。
「なぜ、育児休業を取得したいのか」「どんなふうに妻をサポートできるのか」など、夫婦で話し合ってみてください。
それでは、「先輩パパ」の育児休業取得の仕方について、見てみましょう。

妻の産後8週のうちに育児休業取得

妻と交互に育児休業取得

妻と同時に育児休業取得

第1子の育児休業を、第2子の産前のタイミングにあわせて取得

3.父親の育児休業の効果

「先輩パパ」たちが、育児休業を取得して良かったと感じた点について見てみましょう。

育児に集中的に関わる時間を持つことにより、赤ちゃんのことがよくわかるようになる

赤ちゃんが何で泣いているのか、何を求めているのか、よくわかるようになります。生後直後から、育児に集中的に関わる期間を持つことは、これから始まる子育て生活のベースにもなっているようです。

育児について、妻の信頼を得ることができる

「赤ちゃんの世話を任せても大丈夫」という妻の信頼を得ることもできます。妻がいなくても、子連れで外出したり、一緒に遊んだり、自信をもって子どもと関わることができるようになります。

上の子のフォローをすることができる

赤ちゃんが生まれると、上の子は母親をとられたような気持ちがして、いわゆる「赤ちゃん返り」など精神的に不安定になることがあります。そんなとき、父親がフォローしてあげることは大切です。

妻の大変さを実感して、妻に優しくなる

「家事・育児の毎日」の大変さを経験して、専業主婦の妻に優しくなったという人もいます。
妻の大変さを実感しているので、育児休業後も、家事・育児を積極的に関わるようになります。

育児休業を取得したこと自体が、妻の安心感と信頼につながる

たとえ短い期間しか取れないとしても、忙しい中、夫が育児休業を取ってくれたということ自体が、妻の安心感と信頼を得ることにもつながっているようです。妻の身体の回復にとっても、実質的なサポートになります。

妻の早期復職を助ける

共働き夫婦の場合、妻が早期に復職できるようにするために育児休業を取得するなど、妻の仕事を尊重する男性も増えています。

仕事一筋のこれまでの生活を振り返るきっかけになる

一定期間、連続休暇を取り、子育てに関わることにより、「忘れていた何か」を取り戻したという人が多いのは事実です。子どもと一緒の時間は、純粋に「幸せ」を感じる瞬間がたくさんあり、これまでの仕事や家庭生活を振り返るきっかけにもなっているようです。

4.会社や職場の理解をどう得るか

育児休業取得にあたって、会社や職場の理解をどう得るかは、会社員にとっては大問題です。
どのように会社や職場の理解を得れば良いのでしょう。
「先輩パパ」たちは、こうした工夫をして理解を得ていました。

事前準備を整えて、なるべく早めに上司に相談する

なるべく早めに上司に相談しましょう。相談の際は、次のような下調べや事前準備を整えて臨みましょう。また、希望する日から育児休業を取得するためには、休業開始予定日から1か月前までに申し出ることが必要です。

事前に下調べすること

  • 国の定める育児・介護休業法、男女雇用機会均等法、労働基準法について
  • 会社の制度について
  • 育児休業取得の手続きについて(いつまでに、誰に申し出ればよいか)
  • 社内の男性の育児休業取得例について

自分自身で整理しておくこと
※妻と話し合って整理することが必要

  • なぜ育児休業を取得したいのか
  • 育児休業取得が、自分の仕事や家庭生活にとってどのような意味を持つものなのか
  • いつから、いつまで、どのくらいの期間取得したいのか
  • 現状の仕事の進捗状況や今後の見通し

職場で「育児休業取得」を周知し、理解と協力を求める

職場の理解や支援を得られるようにすることが大切です。あなたが育児休業を取得すれば、職場の誰かがそれを補うことになりますから、あなた自身が他のメンバーの手助けを進んで行うことを心掛けることも大切です。自分の置かれている状況を理解し、支援してもらえるような関係を作っていきたいものです。

人事部や労働組合などに相談する

人事部や労働組合が相談に対応してくれるケースも多々あります。どうしても上司に言い出しにくいという場合などは、人事部や労働組合などに相談してみてもよいでしょう。会社の状況に応じて、是非、支援者を探してみてください。

普段からの信頼関係や仕事の成果あってこそ

日頃から、職場のメンバーとコミュニケーションをとり信頼関係を築いている、他の人の手助けも進んでやっている、そして仕事できっちり成果を上げているという状況があってこそ、周囲の支援を得ることにつながります。普段からの仕事への取り組み方が大切です。

5.育児休業取得が決まったら

育児休業取得にあたっては、次のような点に留意しましょう。

職場での留意点

所定の手続きに沿って申し出る

「育児・介護休業法」では、育児休業開始予定日の1か月前まで、原則として書面で申し出ることが必要です。会社の様式があれば、それに沿って「休業開始予定日および休業終了予定日」を明らかにして、会社の申出先へ申し出ることが必要です。

引き継ぎのために、業務を棚卸しし、可視化させる

育児休業取得に向けては、誰に何をどう引き継ぐのか、上司と相談しながら進めていきます。
引継書を作成するなど、関係者がわかるような状態にする必要があります。また、書類やデータを整理して、どこに何があるかわかるようにすることも必要です。
日頃から、チーム内で情報を共有したり、自分にしかわからないという仕事をなるべく作らないようにしておくと、あわてることも少なくなるはずです。

社内の関係部署に周知する

日常的にやりとりのある部門・部署をリストアップして、誰にどう伝える必要があるか、上司と相談して行ってください。関連部署からの要請によって、チーム内での引き継ぎ内容が変

顧客や取引先に連絡・周知する

対外的な仕事をしている方も多いと思います。日々の業務で関係する顧客、取引先、その他外部機関・関係者などをリストアップして、連絡・周知し、理解を得ておくことが重要です。
上司に同行してもらって、事情を説明するなど、丁寧な対応を要する場合もありますので、独断で動かず、上司に相談して進めてください。

家庭での留意点

妻から引き継ぎを受ける

妻とバトンタッチで育児休業を取得するというような場合、妻のニーズや子どもに関わる留意点、これまで把握していなかった細かいノウハウや留意点を確認しておきましょう。

双方の実家の理解を得る

世代間の考え方の違いが、育児休業取得の障壁になることもあります。双方の実家の理解を得ることも大切です。

6.スムーズな職場復帰のために

スムーズな職場復帰のためには、どうしたら良いでしょう。職場復帰と同時に、仕事と子育ての両立が本格的に始まります。「先輩パパ」たちはこうした工夫をして理解を得ていました。

育児休業中、職場の上司や仲間とコミュニケーションをとる

休業中、会社の情報から閉ざされてしまうのではないかという不安を軽減するために、職場の上司や仲間と、メールのやりとりなどコミュニケーションをとるように心掛けましょう。会社や職場の変化などについて教えてもらったり、自分の生活の様子を伝えたりすることによって、お互いの距離感を小さくすることができます。
最近は、休業中の社員のための情報サイトを社内に導入したり、イントラネットで自宅から社内情報にアクセスできるようにしている企業も増えてきました。

お互いのワーク・ライフ・バランスについて、妻と十分に話し合っておく

育児休業から復帰後、お互いの仕事と生活のバランスについて、妻と十分に話し合うことが必要です。お互いの置かれている状況や双方のニーズをすり合わせて、具体的なスケジュールや方法論を考え、問題になりそうなこととその解決策を事前に想定しておくと、より安心です。

相談できる人を社内に探す

育児休業から復帰後、なかなか仕事のリズムを取り戻せなかったという人も多いようです。
特に6か月以上など比較的長期の育児休業取得の場合は、キャリアが中断される不安を持つ人もいます。
復帰後はあせらないで、徐々にペースをつかんでいくことが大切ですが、不安や悩みなどを相談できる人が社内外にいると、気持ちの上で随分違います。相談窓口を設置している企業もあります。いろいろ相談できる「先輩パパ」が社内外にいると心強いでしょう。

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