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糖尿病の現状と対策

糖尿病について

糖尿病ってどんな病気

糖尿病は、膵臓(すいぞう)から分泌されるインスリンというホルモンが不足したり、十分に働かなかったりすることにより、血液中の「糖(ブドウ糖)」の濃度が高い状態が継続する病気です。
インスリンは、細胞が血液の中からブドウ糖を取り込んでエネルギーとして利用するのを助ける働きをしており、インスリンの作用が不足すると、大切なエネルギー源をうまく利用することができなくなります。

血糖値ってなに

私たちは、食べ物を消化・吸収することで生命を維持し、活動するためのエネルギーを得ています。食物中の栄養素のうち「炭水化物」「脂質」「たんぱく質」は「三大栄養素」と呼ばれ、そのうちエネルギー源として最もよく使われるのが「炭水化物」です。
炭水化物は消化・吸収され、ブドウ糖となって肝臓へ送られます。そのうちの一部は脳や筋肉で利用され、残りのブドウ糖は肝臓内にグリコーゲンとして蓄えられます(さらに余った分は、脂肪になります)。
身体活動で血液中のブドウ糖を消費すると、グリコーゲンが分解されて再びブドウ糖となって血液中に放出されます。
このようにして、活動のためのエネルギー源が常に維持され、血液中のブドウ糖(血糖)値は一定の範囲内の変動におさまっています。

糖尿病の診断は

糖尿病かどうかは、慢性的に高血糖状態にあるかどうかを血糖検査で確認することで診断されます。
血糖値は、食前・食後、ストレスの有無などによって絶えず変化しているため、1回の検査だけでは判断できず、別の日にもう1回検査を受けて確定診断を行います。
1回目の検査で次の3つのいずれかに該当すれば、その時点の血糖レベルは「糖尿病型」と判定されます。

「糖尿病型」と判定される検査結果

  1. 随時血糖値が200mg/dl以上
  2. 空腹時血糖値が126mg/dl以上
  3. 75gブドウ糖負荷試験で2時間値が200mg/dl以上

そして、2回目の検査でもやはり「糖尿病型」と確認された場合、「糖尿病」と確定診断されます。
ただし、糖尿病の特徴的な症状(のどの渇き、多飲、多尿、体重減少など)があったり、ヘモグロビンA1c(HbA1c)が6.5%以上の場合や網膜症が起きている場合は、1回の検査で「糖尿病型」と判定されれば、2回目の検査を受けなくても「糖尿病」と診断されます。

どうして血糖値が高くなるの

インスリンは、細胞が血液の中からブドウ糖を取り込んでエネルギーとして利用するのを助ける働きをしています。このインスリンの分泌量が少なくなったり、働きが鈍くなるなど、インスリンの作用が不足すると、ブドウ糖をうまく利用できなくなり、血液中のブドウ糖濃度(血糖値)が高くなります。

インスリンの作用不足は、

  • 遺伝や高齢のほか、食べ過ぎにより常にインスリンが分泌され、やがて分泌が減ってしまう
  • 食べ過ぎと運動不足から肥満になると、脂肪細胞からインスリンの働きを鈍くする物質が出てくることが相互に関連して起こると言われています。

糖尿病になる要因は

糖尿病は、加齢のほか、「食べ過ぎ」「運動不足」「喫煙」「アルコールの飲み過ぎ」「ストレス」などの不適切な生活習慣が要因となって発症します。
外食産業の隆盛、自動車社会の繁栄、肥満の増加、ストレス社会などといった現代社会そのものに、糖尿病を招きやすい条件がたくさんそろっていると言えます。
特に「肥満」になるとインスリンの必要性が増すため、糖代謝(体内で糖をエネルギーとして消費したり蓄えたりする作用)を支えるすい臓などの各組織がそれぞれの持ち場でフル回転し、肥満という事態に対応します。しかし、その状態が長引くと、血糖を処理する役目の部分に次々に異常が起こり、糖代謝のサイクルが狂ってきます。こうしたいくつかの異常が重なって、糖尿病の発症に至ります。
また、糖尿病の発症には遺伝的な要因も関係しており、身内に糖尿病の人がいる場合には特に注意が必要です。
なお、加齢や生活習慣とは関係なく発症するタイプの糖尿病もあります(1型糖尿病)。

糖尿病の症状は

糖尿病は自覚症状がほとんどなく、多少血糖値が高いぐらいでは全く症状のない人がほとんどです。
しかし、症状がないからと言って高血糖のまま放置しておくと、症状は着実に進行・発症していきます。「症状がないから大丈夫」ではなく、症状があれば「すでに血糖値はかなり高くなっている」状態にあるということです。
さらに高血糖が続くと、「のどが渇く」「トイレが近くなる」「体がかゆい」「だるい」「疲れやすい」「集中できない」「お腹がすく」「食べてもやせる」などの症状が現れてきます。

糖尿病を放置しておくと

自覚症状がないからと言って糖尿病を放置しておくと、全身の様々な臓器に悪影響を及ぼします。特に、神経と血管を中心とした臓器に障害をもたらす「神経障害」「網膜症」「腎症」を三大合併症と呼んでいます。

  • 神経障害
    全身の神経の働きが鈍り、「足先や手のしびれ・麻痺した感じ・痛い」「足が冷たい・ほてる」「力が抜ける」「立ちくらみがする」「額や顔に汗をかきやすい」などが主な症状です。
  • 網膜症
    成人後の失明の主要原因のひとつで、「視力が落ちる」「物がゆがんで見える」「目の前にひもや点が見える」「視野が欠ける」などが主な症状です。
  • 腎症
    腎臓の働きが低下し、「だるい」「疲れる」「足がむくむ」「貧血」「吐き気がする」「息苦しい」などが主な症状です。これらの症状が進むと、人工透析を受けないと生命を維持できなくなります。糖尿病は人工透析が必要になる原因の第1位を占めています。
  • その他
    足の壊疽(えそ)も合併症のひとつで、足を切断しなければならないこともあります。また、感染症にかかりやすい、虫歯や歯周病になりやすいなど、糖尿病は全身の至るところに影響を及ぼします。
    特に、動脈硬化から心筋梗塞や脳梗塞の危険性も高くなり、時には死に至ることもあります。

糖尿病の現状

糖尿病の状況

厚生労働省の調査(平成14年:糖尿病実態調査)によると、「糖尿病が強く疑われる人(有病者)」は約740万人、「糖尿病の可能性を否定できない人(予備群)」は約880万人、合わせて1,620万人と推定されます。
一方、医療機関で治療を受けている糖尿病患者は約247万人(平成17年:患者調査)と推計され、この数字の差から「糖尿病であることに気づいていない人」「気づいていても治療しない人」がいかに多いかが分かります。
徳島県では、平成15年県民健康栄養調査結果を基に平成15年の推計人口により推計すると、40歳以上の「有病者」は約5.1万人、「予備群」は約6.6万人、合計11.7万人と、実に「40歳以上の4人に1人に糖尿病の疑い」があります。

糖尿病の状況
区分 有病者 予備群 合計
男性
(40歳以上)
12.9% 2.7万人 11.6% 2.5万人 24.5% 5.2万人
女性
(40歳以上)
9.4% 2.4万人 15.9% 4.1万人 25.3% 6.5万人
合計 10.8% 5.1万人 13.9% 6.6万人 24.7% 11.7万人

糖尿病の治療

糖尿病の治療は、合併症の発症・進行を予防するために高血糖を是正すること、つまり「血糖コントロール」がすべての基本となります。
血糖コントロールの手段は、「食事療法」「運動療法」「薬物療法」の三つが柱となります。

食事療法

適切なエネルギー摂取量に抑え、血糖コントロールを行うもので、糖尿病治療の根幹となる治療法です。
食事療養の基本は「バランスよく」「適正量を食べる」ことです。
今までの食生活を見直し、病院で栄養士から指導を受けたり、講習会に参加するなどして自分の「適正エネルギー量」を知り、栄養バランスを考え、三食規則正しく食事をとります。

適正エネルギー量の算出

  • 標準体重を出す
    身長(m)×身長(m)×22=標準体重(A)
  • 活動量を知る
適正エネルギー量
活動強度 標準体重1kg当たりエネルギー(B)
軽労働 事務中心の方、主婦など 25~30kcal
普通の労働 中くらいの労働の方 30~35kcal
重い労働 力仕事の多い方 35~40kcal
  • 適正エネルギーを知る
    標準体重(A)×活動強度に応じたエネルギー(B)=1日の適正エネルギー量

運動療法

運動により体内に溜まったエネルギーを消費すると血糖値は下がります。
また、インスリンの細胞レベルでの働きが高まり、血糖コントロールがしやすくなります。
運動の種類は、日常できるものならどんな運動でも構いませんが、できるだけ全身を動かすものが効果的です。
これまであまり運動をしていない人は、軽い運動から始めて、次第に強い運動に移るようにしてください。
決して無理をせず、少なくとも週3回以上、続けていくことが大切です。

有酸素運動

ウオーキングやジョギング、水泳など、酸素を取り込みながら時間をかけて行います。

筋力トレーニング

筋肉がつき、基礎代謝が高まると、余ったエネルギーが蓄積されにくくなります。

ストレッチング

柔軟性を高めます。運動する前の準備体操として行いましょう。

薬物療法

食事療法と運動療法だけでは血糖コントロールがうまくできない場合に薬物療法を併用します。
経口血糖降下薬を用いる内服療法と、注射でインスリンを補充するインスリン療法があります。
どちらも、患者さんそれぞれの糖尿病のタイプや合併症の進行具合などの様々な要因を総合して決められます。
薬物療法は、主治医の指示をよく守って行わなければなりません。

糖尿病の治療は自己管理

糖尿病では、中途半端な知識や治療は、逆に症状を重症化させたり、合併症の発症につながります。自己判断で治療を中断したりせず、医師や保健師からのしっかりした指導を受け、正しい治療を根気よく続けていくことが大切です。
そして、食事療法や運動療法には、自分をいかに強く制していけるか、個人の意志にかかるところがとても重要になります。
自分自身のため、日々の自己管理を絶やさず、意志を強く持って続けていきましょう。

糖尿病対策

栄養指導・食生活改善

県民の身近なところで食生活の改善を行うため、県下16市町村において1,055名の「食生活改善推進員」が地域の健康づくりボランティアとして活動しています。
市町村の健康づくり事業への協力、健康づくりのための料理講習会、高齢者や男性対象の料理教室など、県民の健康づくりを地域から支援する活動に取り組んでいます。
また、給食施設による栄養管理を通じて、給食施設利用者やその家族等の栄養改善と健康の保持増進に努めています。

食生活改善推進推進協議会
推進協議会
(事務局:健康増進課)
徳島保健所協議会 小松島市、勝浦町、佐那河内村、神山町、松茂町、藍住町、上板町
阿南保健所協議会 阿南市、那賀町
美波保健所協議会 美波町、牟岐町
吉野川保健所協議会 吉野川市、阿波
美馬保健所協議会 美馬市、つるぎ町
三好保健所協議会 三好市
徳島県県集団給食施設連絡協議会
徳島県県集団給食施設連絡協議会
(事務局:健康増進課)
徳島保健所給食施設協議会
美波保健所給食施設協議会
吉野川保健所給食施設協議会
美馬保健所給食施設協議会
三好保健所給食施設協議会

地域における食育推進

地域において、「食」に関して信頼できる情報に基づいた適切な判断を行う能力を身につけ、健全な食生活が実践できるよう、関係機関と連携し、「朝食欠食率の減少」「野菜摂取量の増加」を目指し、食育を推進しています。

  • 「お野菜たっぷり簡単レシピ」「朝食簡単レシピ」の作成、普及講習会
  • 食育推進研修会

プラス1000歩県民運動

生活習慣の改善は、「1に運動、2に食事、しっかり禁煙、最後にクスリ」と言われています。

特に「運動」については、

  • 体内に溜まったエネルギーを消費することにより血糖値が低下
  • インスリンの働きがよくなり、血糖コントロールがしやすくなる
  • 血行がよくなり、ストレス解消
  • 皮下脂肪が減り、骨格筋が増え、生活の活動度が高まる
    などの多くの効果を得ることができます。

ウオーキング教室

誰もが気軽にできる「ウオーキング」をきっかけに日常生活への運動の習慣化を進め、県民の運動不足を解消するため、平成20年度から県内各地で「ウオーキング教室」を開催しています。

運営主体

徳島県ウオーキング協会

参加対象

ふだん運動することの少ない人、運動しようと思っている人、運動が必要な人

内容

  • 市町村単位に、市町村・管轄の保健所・ウオーキング協会が連携して開催。
  • 1教室当たり、週1回、月4回。
  • 1回当たり、座学1時間、実技1時間程度。
  • 座学:生活習慣病、食生活改善、運動の必要性や効用など
  • 実技:実際に歩きながら、基本的な歩き方、坂道の歩き方など

指導

保健師、栄養士、日本ウオーキング協会公認ウオーキング指導員など

受講料

資料代、保険料などの実費負担

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