「さるなし」とは
三好市の観光資源である「祖谷のかずら橋」の材料である「シラクチカズラ」になる、コクワとも呼ばれるマタタビ属植物で、2~3cmの小さな実をつけます。実はキウイフルーツによく似た味ですが、キウイフルーツより甘みがあり、ビタミン等も豊富です。生食でもおいしいですが、ジャムや果実酒の材料としても優秀で、果実を冷凍にすると、半解凍の状態で年間を通して生食ができます。
近年の研究で、健康に良いとされる成分も多数含まれていることが分かってきており、健康食品としても期待が高まっています。
三好市と「さるなし」
かずら橋の材料に使われていることからも分かるように、古くから三好市に自生していた果物ですが、あまり三好市では食されていなかったため認知度が低いです。他県には力をいれて生産や加工品の販売をしている市町村もありますが、全国的な果実への認知度もまだ低く、これからの作物です。
三好市にはかずら橋との結びつきがあるため、お土産物として、加工品などの需要が高いと思われ、来年度以降三好市の特産品として、広く栽培を奨励していく予定です。
“三好さるなし会”の会員募集
本年度はさるなしの栽培や加工に興味のあるかたに集まって頂き”三好さるなし会”を結成し、圃場の見学や摘み取り体験、他産地のさるなし加工品の試食等を行って市民の方にさるなしを体験していただこうと考えています。
また秋の収穫後には希望の方にさるなしの苗をお渡しして、実際に育てて頂く予定です。
まずは気軽に会に参加して、三好市の新しい特産品づくりに参加してみませんか。
さるなしの栽培について
特別な機械は不要ですが、つる性植物のため、棚等の設置が必要です。
病気等の発生が少なく、農薬を散布する必要はほとんどありません。
浅根性で細根が少ないため、干ばつに弱く、保水力のある土壌が適しています。ただし、水田など排水の悪い重粘土は不適です。
収穫開始まで3年、安定収量(20kg/本)までに5年程かかります。
収穫時期は9月の中旬から10月までとなっています。
他の果樹に比べて、労働時間が少なく済みます。(果実の摘果や収穫が主)